電解エッチング用パルス電源

今日のネタはマイコンからのパワーMOSFETのドライブ回路の一例を備忘のため記録しておきます。

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文献を参考にFIM(電解イオン顕微鏡)の冷陰極を電解エッチングで作るというので、パルス電源が必要になりました。波高が15Vと高いので普通のファンジェネでは足りません。しかもその電圧も変更さて見たいとのこと。また電流がある値まで減ったら停止する必要があるということです。Keithleyとかadvantedtあたりからちょうど良いものが出ていると思いますが、エッチング専用機を作る方が安くて便利だというのでこの案件が舞い込みました。

最初に考えたのがこの回路。

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電源電圧はスイッチング式のACアダプタから取ることにします。マイコンの電源は内部で3.3Vに落として使うのでACアダプタの電圧を変更することでパルスの波高値が5V程度から20V程度まで変更できます。

dsPICを使っていますがDSP機能は使っていないのでPIC24でも良かったと思います。高速リミッタに最近ようやくdsPICを使ってみたので、また使ってみたというわけです。

さて、作ってみたら問題は出力のパワーMOSのスイッチングが非常に遅いこと。よく考えたらゲートのドライブ回路が非力すぎるし、デッドタイムを設けてないというお粗末な設計でした。そこで変更したのがこの回路。

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OC1に接続されているN型MOSFETはハイサイドのP型MOSFET(IRFU9024)のゲート信号用のレベルシフターです。。ここには最初2SK2007を使っていました。単に3.3Vでゲートが駆動できるかどうかで選んだのですが、スイッチングが非常に遅いです。どの項目か忘れたけど160nsとかいうのがあった。見た目も電流容量も小さいMOSFETなのでもっと速いと思いこんでいました。これを2SK1847に変更しました。こちらは数nsのレスポンスタイムです。

次にハイサイドのP型MOSFETのゲートは以前の回路では1kΩを介して充電されるので時間が掛かります。そこで高速なスイッチングトランジスタ2SC3735によるエミッタフォロワを追加しました。ダイオードは放電するための経路です。

また、ローサイドはdsPICのドライブ能力が弱いために充放電に時間がかかりますから、これもエミッタフォロワを追加しました。電源電圧3.3Vだとゲートのスレッショルドまでのマージンが少ないのと、ターンオフの方が時間が掛かるのでPNPのエミッタフォロワにしています。

そしてハイサイドとローサイドをそれぞれOC1とOC2で駆動することにしました。いずれもcontinuous pulseモードで駆動します。この回路でクロック周波数が40MHzの場合、OC2RはOC1RSより6大きい値にすれば、ちょうどいいデッドタイムが得られるようです。この改良で1usからパルス幅が設定できるようになりました。

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