オシロスコープに正方形を描く

オシロスコープのXY表示モードを使って正方形を描くための波形を作る回路を作ったことがあります。へんな回路なので自分でも忘れてしまいそうです。ブログに書いておけば何かの役に立つかも知れません。

背景ですが、SPMのスキャン範囲とオフセット位置をアナログ回路で設定できる回路を作って欲しいという依頼がありました。アナログなのでスキャン範囲と位置を表示するにはオシロコープのXYモードを使って表示するのが妥当というか、それしか方法がなかったので、スキャンエリアを示す正方形を描く回路を考案したのです。ちなみにその装置は2台作りましたがその後使われているのを見たことがありません。

X軸とY軸にそれぞれ平行な辺から成る正方形の輪郭を描くには、X軸の電圧を保持したままY軸の電圧が直線的に上がっていき、あるところまで上がったらY軸の電圧をそこで保持し、こんどはX軸の電圧が直線的に下がり…というような、90°位相がずれた台形波を作る必要があります。

できたのがこんな回路です。

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波形はだいたい台形です。

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NE555の無安定マルチバイブレータは通常、コンデンサに充電するときはVCCから2本の抵抗を通して充電し、放電するときは1本の抵抗を通してディスチャージ端子に捨てるように成っています。しかし、それではデューティー50%になりません。デューティー50%を実現する回路として、充放電ともに出力端子から1本の抵抗を通して行う方法があります。この台形2相発振器は、そのデューティー50%の回路の充電と放電が行われる条件として、もう1個のNE555の出力がHiかLoかという条件を付けたものです。

アナログスイッチと電流源2個とコンデンサ2個とコンパレータ4個と若干のロジックでも作れそうですが、そのうちのかなりの部分をNE555が持っているので、これをうまくアレンジして作ったわけです。アナログスイッチのかわりにトランジスタを使いました。充放電は定電流源ではないので波形が少し丸まっています。つまり正方形の輝度が一定ではありませんが、実際上ほとんど気になりません。

嘗てNE555はそうしたアレンジの材料にさんざん使われましたね。アナログシンセサイザーだとか電子工作だとかで。

☆以下2011.10.31追記
アナログオシロスコープに正方形が表示されているところを写真に撮ってきました。上のV1とV3をそれぞれオシロスコープのXとYに入力すると正方形が表示されるわけです。

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外側の正方形が可変範囲を表し、内側の正方形がスキャンエリアを表します。XYオフセットを変えると内側の正方形の位置が動き、スキャン範囲(拡大率)を変えると内側の正方形の大きさが変わります。①外側の正方形、②内側の正方形、③XYスキャン信号そのものの3種類を時分割で表示するようになっており、表示させたくないものは消すこともできるようになっています。正方形発振器の出力を2進カウンタで分周し、3種類の表示内容をアナログスイッチで切り替えています。

以上は表示に関する説明ですが、この装置の本来の機能は、XおよびY信号に倍率を掛けてからそれぞれオフセット電圧を加えて出力することです。

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上の写真で、傾斜したケースに付いているツマミが、上からそれぞれ拡大率、X位置、Y位置の入力です。本体に付いている切り替えスイッチは表示の組み合わせを選ぶものです。

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写真を撮っていたら学生さんが見に来て、こんなのあったんですか、便利ですね、こんど使います、とのこと。これをブログのオフライン効果と名付けていいのではないでしょうか。

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