積層セラミックコンデンサ

大学院の学生に移相回路を作る実習課題が出ているらしいのです。0.1 uFのコンデンサないですか、とか言って来ます。フィルタにはフィルムコンが良いよ、それに較べると積層セラミックはこんなにヤバイよ、ということでペンチで力をかけると電圧が発生するのをオシロでみせてあげました。

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圧力を掛けると電荷が発生する現象だから圧電効果と言っていいでしょう。強誘電性セラミックは多かれ少なかれ圧電性や焦電性があると習ったような記憶がありますから、小型で大容量のセラミックコンデンサは圧電性があってもおかしくありません。積層セラコンは充電電圧で容量が変わる性質もありますから、無安定マルチバイブレータに使ったりすると三角波が三角でなくなったりもします。

ところで、圧電素子はポーリングといって高い電圧をかけることで極性が決まります。逆向きに高い電圧をかけると極性が反転するはずです。それをやってみましょう。

電源のパスコン(デカップリングコンデンサ)としていちばんよく使われている0.1 uFで50 V耐圧の青い積層セラコン。耐圧というのはおそらく絶縁破壊電圧ではなくポーリングが逆転する電圧を基準に決めているだろうと思います。当てずっぽうで70 Vの電圧をかけてからペンチで挟んでみました。

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このコンデンサは70 Vの電圧を掛ける前はペンチで挟むと負電圧が出ていたので、ポーリングが逆転しています。次にマイナス70 Vをかけてからペンチで挟んでみました。

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もう一度ポーリングが反転しました。

圧電素子と言うにはあまりに圧電効果が微弱ですが、厳密に言えば積層セラコンは装置の振動を電気ノイズに変換して回路に害乱を与える可能性があるといえます。パスコンというとデカップリングコンデンサを指す場合とバイパスコンデンサ(カップリングコンデンサ)を指す場合とある気がしますが、後者の使い方ではノイズを回路に直接注入することになるでしょう。

ところで、話が変わりますが、英語ではキャパシタと言うのに日本語ではコンデンサと言います。コンデンスするというと濃縮するみたいな意味だと思いますが、容量という意味はなさそう。日本人はへんな外来語もどきを発明して使っているのかと思っていました。

ところが、こういうのはwikipediaで他言語を見てみるとわかるのですが、ヨーロッパの多くの言語でコンデンサトールみたいな呼び方をするらしいですね。日本のコンデンサという用語はむしろ正統派であり、英語の方が異端という感じです。



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